各メニューの詳細はこちらから

サイトマップ

管理人の自由帳24 私にとってのパレパレとは ~4周年ライブを前に~

おすすめ記事

私がパレパレを知ってから4年の年月が流れた。

アイドルグループの平均的な寿命は3年だと言われている。激動のアイドル業界において、変わらずグループを応援できているのは本当にありがたいことだ。

かって、とあるプロデューサーが「既存のライブアイドルをファンとしているグループは2024年に全て解散する」と発言したことがあった。

そして、その発言を証明するかのように、2024年に真っ白なキャンバスの解散が発表された。

そのとき、私の中で一つの時代が終わった気がした。長いアイドルヲタク生活で数多のグループの解散を見届けてきた。それでもその衝撃は長らく私を苦しめることとなった。

もっとも私の推しである小野寺梓はアイドルを続けることを明言しており、私自身はアイドルヲタクを辞めるつもりはなかった。だが、あれほどまでに熱く、メンバーみんなを好きになれて、夢中になれるグループにはもう出会う事はないと思っていた。

もちろん、パレパレはオーディションの時から見ていたし、メンバーはみんな可愛く、パフォーマンスも人間的にも魅力にあふれている好きなグループであった。

でも、「やっぱり白キャンとは違う」。それが当時の私の偽らざる正直な気持ちであった。

白キャンは自分ではどうしようもないほどに、それほどに愛おしくて儚くて眩しすぎるくらい、僕にとって大切な場所であったのだ。そしてそれは今も変わりはしない。

若いつもりが不惑の年を超え、現実がどういうものか身に染みて分かる大人になった。そんな私であるが、アイドルとの出会いはやっぱり運命だと思う。

2021年5月9日(日)新組織『Atelier IBASHO(アトリエ・イバショ)』の結成&真っ白なキャンバス&新グループのメンバー募集が行われることが発表。各種審査を経て、2021年7月1日から最終審査となる第3次ミクチャ審査が開催されることとなった。

今だから言える話、私は当初パレパレのオーディションにはそれほど強い興味を持ててはなかった。

ずっと白キャンを応援してきた身としては、事務所の規模が拡大するのは喜ばしい事であるものの、 楽曲などの運営面でのリソースが割かれることへの懸念が先立つのが正直なところであった。

だからかといって白キャンの妹分の新グループオーディションがが盛り上がらないのも嫌で、自身のSNS上の立場としてそれを公言できるはずもなく、何とも言えない複雑な気持ちを抱えていた。

しかしながら、そんな私はある出会いを果たすこととなる。大人の立場を守ろうとする、私のちっぽけなしがらみや杞憂を一瞬で吹き飛ばしてしまったのは、白川千尋の笑顔だった。

楽しんでは笑い、ちょっと拗ねては笑い、誰かに優しさを振りまいては笑い、気付けば人を笑顔にしてしまう。そこには親しみを感じさせながらもどこかに気品を感じる、白川千尋には人を惹きつけてやまない原石の輝きがあった。

出会った時から全力の”にこにこヒロイン”。アイドルを長く応援していると、好きな部分だけではなく、どうしても嫌いな部分も見えてくるのが人間としての忌憚のない事実だと思う。

でも、彼女に関してはこれまで応援してきて、嫌だなと思う面を一度も見たことはない。きっとそれは、たとえ自分が傷ついてしまっても、何よりもまず人の事を考えてしまう、彼女の繊細な優しさからきているものなのだ。そしてそれはきっとこれからも変わることはないものであろう。

オーディション配信で一番最初に見たのが白川千尋でなければ、私はおそらくパレパレのファンになってはいなかったと思う。

そんな彼女はアトリエイバショのアイドルとして特別な意味のある”白”の文字を背負ってパレパレのメンバーとして現れた。

私はそれが白川千尋であったことを、素直に嬉しく思った。

彼女はオーディションの合格の翌日には学校を退学し、3日後にはアイドルになるために上京。デビュー曲の『わたしトレイン』を聴くたびに、そんな彼女の物語に運命を重ねてしまう。

そしてまた、私の運命を変えた一人が比嘉ゆめのというアイドル、いや、一人の女の子であった。

アトリエイバショのオーディションは自分が応援する白キャンの新メンバー募集も兼ねており、応募者全員のミクチャ配信を見ているなかで彼女の事を知ることとなった。

今だから言えるのだけれども、一番最初に比嘉ゆめのを見た時の印象はそんなに良くはなかった。

可愛い顔立ちはしていたけれども、喋ることに慣れていないこともあって自信がないのが画面からありありと伝わってくる。他の候補者のレベルの高さも相まって「アイドルになるのは正直厳しいだろうな・・・」と内心は思っていた。

ただ、自信が全くないのに、心はひとつも折れず。泣きじゃくっているのに、諦めることはしない。そんなひたむきな彼女が気になる存在になっていくのに そう時間はかからなかった。

私自身のアイドルの好みは明るく真っすぐで、空に輝く太陽のような存在。そう言った意味で白川千尋は私にとって理想のアイドルである。オーディションでは最初に白川千尋を知り、一目惚れをし、応援していた。

しかしながら、配信審査でのポイントは合格するかギリギリだった比嘉ゆめのに全部注ぎ込んでいたのは今だから言える秘密の話だったりする。(いや、だって、白川千尋の圧倒的な才能を私が全幅の信頼を置く青木プロデューサー が見逃すはずはないと思っていたので・・・と言い訳)

誰も彼女を知る者がいないファン0名の状態から、比嘉ゆめのは奇跡を起こし最終合格を果たす。いや、奇跡と呼ぶのは失礼かもしれない。頑張りというには生ぬるい、アイドルへの飽くなき執念が生んだ必然だった。

「アイドルになるために髪を伸ばしているんだ」と語っていたひとりの女の子。そんな彼女は長い髪をばっさりと切って、アイドルとして私の前に現れた。

そしてそれは長いアイドルヲタク人生において「1グループ内に推しはひとり」という鉄則を揺るがさざるを得ない転換点でもあった。

比嘉ゆめのは私の推しなのか?その答えは私の中ではまだ保留にしておきたい。アイドルとしては好みではない(なかった)けれど、ほおっておけなくて、なんだか見ずにはいられない特別枠。

自分の中での禁を破ったアイドルは、きっと後にも先にも彼女だけになるのだと思う。

話は戻って白キャンの解散ライブの翌日、私はお別れの特典会に終日参加していた。当日、その部の切り替えの際にふと空き時間ができることに気付いた。そしてその時間にはパレパレがライブを行っていた。

今となってもどうして私がその時に私がパレパレのライブに向かったのかは分からない。ただ、抗えぬ運命の衝動に突き動かされたのだと思う。

その時のライブはなんてことはない普通の対バン。でも、先輩の最後を見届けたパレパレメンバーがそれぞれの想いを胸に、熱いライブの魂を引き継いだ事を示したステージに涙が止まらなくなってしまった。

それは本当の意味で私がパレパレというグループのファンになった瞬間だった。

そしてまた同時に、その優しさから強い言葉を使わない白川千尋からかけられた「私が居場所になるから」というあまりに真っすぐすぎる言葉に私は救われたのだと思う。

それからはパレパレは、紛うことなき私のイバショとなった。

盛者必衰の理をあらわすアイドルの世界。世には日々沢山の素晴らしいアイドルが誕生している。そしてそんな群雄割拠のアイドル界にて、いかにSNSでバズらせるかが人気のバロメーターであり、何よりも優先されることになっているのは仕方のないことかもしれない。

パレパレや白キャンの所属するアトリエイバショの特徴である、歌を聴かせる、ダンスで魅せる、ライブの一体感を味あわせる、そして人の心を震わせるというスタイルは今の時代には古めかしいものになってしまったのだと思う。

でも、そんな世の中でライブアイドルファンを熱狂させ、数多の伝説を残した白キャン。

パレパレはまだ、先輩を超えられてはいないと思う。

それはファンが思う以上に、事につけ比較され、会場のファンの数で明確に現実を突きつけられたパレパレのメンバーたちが一番身に染みていると思う。

大きく変わりつつある時代、この先の事は誰にもわからない。でも、ひとつだけ変わらないものがあるとすれば、それはきっとライブに込められた”情熱”だ。

カメラを向け、可愛い推しからのレスが来た瞬間を収める推し活。それも悪くはないと思う。


でも、ライブハウス生まれ、ライブハウス育ちの生粋のライブアイドルヲタクとしては、やはりライブでしか味わえない感情の濁流に身を任せたいとも思うのだ。

パレパレのライブには”楽しさ”があり、その裏側に”痛み”があり、そしてそこには確かな”心”が存在する。 そしてそれは、見る者の体の内部に熱を帯びさせるのだ。

パレパレはまだ未熟で、不安定で発展途上だ。でも、それは安定を求めず、常に最高を更新しようとする意志に溢れているから。だからこそ、たとえ上手くはいかずとも、彼女たちが流す汗と涙は何よりもキラキラと輝いて見えるのだと思う。

私の中での史上最高のライブアイドルグループは真っ白なキャンバスだ。
でも、そんな白キャンを超えていくのはパレパレであって欲しいと思う。

いや、違う。ライブアイドルの熱い系譜を絶やさぬために、彼女たちは先輩の影を超えていかなくてはならないのだ。そして、彼女たちにその力は、今まさに備わりつつあるのだ。

余談ではあるが今年の春先に、グループのプロデューサーである青木氏と話す機会があり、メンバー全員のサインを集めているTシャツにサインをして頂いた。

その際に「パレパレの目標を書いてくれませんか?」と依頼した・・・というより無理やり書いてもらったという方が正確かもしれない。だが、その時に書かれたのは予想しなかった言葉であった。

「武道館!!」 グループの共通認識として漠然とした夢としては出てきていたものの、明確には語られなかった目標。これまで何度も聞いては、はぐらかされてきた目標が形として出てきたことに驚かされた。

青木氏は夢を追いかけて止まないロマンチストな青年である。しかしながら、その一方でリアリストで出来もしない夢物語を語るうつけ者ではない。

そんな彼が言葉にしたからには、きっとそこに至る道筋が見えるくらいに、パレパレというグループの存在が大きくなったことを意味している。

それはこれまでのパレパレを支えてきた1期生だけではなく、グループに新たな可能性をもたらした2期生3名の寄与も大きい。

現在のアイドル界は変革期を迎えている。これから先、どのようなアイドルが世間に受け入れられ、そして生き残っていくのかは分からない。

ただ私はライブに熱がある限り、現場に通い続けるのだと思う。
強さも弱さも全部抱えて未来へと進む彼女たちに想いを託し、またひとつ夢の先へと。

私はパレパレという列車の終点まで見届けたいと思う 。

タイトルとURLをコピーしました